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「聴く」だけじゃない放送局へ

Client
一般社団法人 みんなのあま咲き放送局
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Author
Yuki Ikezoe

驚きの一本の電話

兵庫県尼崎市にあるコミュニティFM放送局「みんなのあま咲き放送局様」のWEBサイト制作は、長年お付き合いのある不二電気工事株式会社 代表の藤田様からのお電話がきっかけでした。藤田様とは、これまで複数のWEBサイト制作をご一緒させていただき、長くお付き合いが続いています。

そんな藤田様からある日、「実は、尼崎のローカルラジオ局の理事長になったんです。ロゴとサイト制作をお願いできますか」と、お電話をいただきました。藤田様には、これまでも新しいチャレンジのお話を伺うたびに驚かされてきました。それでも、「今度はラジオ局です」と伺ったときには、さすがに驚きを隠せませんでした。

一方で、「なぜラジオ局なのか」「どんな放送局をつくろうとしているのか」というお話を伺うのが楽しみでもありました。こうしてまずは藤田様にお会いし、理事長になられた経緯や、放送局に込める想いをじっくりと伺うことになりました。

過去の制作実績

Amp
企業と学生をつなぐ、新しい出会いを生み出すオウンドメディア
サイト :https://amp-el.jp/
制作実績https://willstyle.co.jp/projects/3290/

仁川学院高等学校同窓会
卒業生同士のつながりを未来へつなぐ、仁川学院高等学校同窓会サイト
サイトhttps://nigawa-alumni.jp/
制作実績:https://willstyle.co.jp/projects/2321/

goomee
地域で頑張る人や企業、お店の魅力を発信するローカルメディア
サイトhttps://goomee.jp/

地域に必要とされる放送局を目指して

まずは藤田様にお話を伺ったところ、尼崎市には長年地域に親しまれてきたコミュニティFM局がありましたが、2023年に閉局。その後、「地域の声を届ける場所をなくしてはいけない」という想いを胸に、パーソナリティーや地域の皆様が立ち上がり、新たな放送局として「みんなのあま咲き放送局」が誕生しました。その中心となっていたのが、現在局長を務める三宅様です。

藤田様から当時のお話を伺う中で、地域の多くの方々の想いが重なり、新しい放送局が生まれたことを知りました。その想いに共感した藤田様も運営に携わることとなり、「地域に必要とされる放送局を、持続可能なかたちで未来へつないでいきたい」という想いから理事長に就任されました。

お話の中で特に印象に残っているのは、”聴く”ラジオではなく、”出る”ラジオという言葉です。地域の情報を届けるだけではなく、地域の人が主役になれる場所をつくること。人と人、人と地域がつながるきっかけを生み出すこと。この言葉を聞いたとき、ラジオ局のWEBサイトをつくるのではなく、「この放送局が目指す未来」を形にすることが、今回のプロジェクトなのだと感じました。

藤田様が理事長に就任された経緯について
今回の記事では制作の流れを中心にご紹介しましたが、藤田様が理事長に就任されるまでの詳しい経緯や、放送局に込める想いについては、ご本人が執筆された記事で詳しく紹介されています。ぜひあわせてご覧ください。

尼崎を歩き、放送局を知る

今回私たちは、放送局だけではなく、その放送局が根付く尼崎という街そのものを知ることから始めました。放送局へ伺い、局長の三宅様にもお会いして、生放送を見学させていただきました。見学後は、藤田様、三宅様と一緒に夕食へ。何軒かお店を巡り、夜の商店街を歩いたり、ラジオパーソナリティーの方が営むバーにもお邪魔したりと、昼過ぎから夜まで尼崎をご案内いただきました。夜の商店街を歩きながら、藤田様や三宅様から尼崎の歴史や人の魅力、この街ならではの空気感についてたくさんのお話を伺いました。街を知れば知るほど、この放送局が地域に根付いている理由が少しずつ見えてきたように思います。

そんな一日の中で、とても印象に残っている出来事があります。夕食で立ち寄ったお店には、その日ラジオ番組に出演されていたゲストの方も偶然いらっしゃいました。すると、お店の方がそのゲストの方へ「さっきラジオ聴いてたよ」と自然に声を掛けられていたのです。何気ないやり取りでしたが、その一言から、この放送局が地域の暮らしの中に自然と溶け込み、多くの方に親しまれていることが伝わってきました。

人と街の温かさ、この街ならではの空気感に触れた一日は、これからのブランドづくりを考えるうえで、かけがえのない時間になりました。どんなロゴにするのか、どんなWEBサイトにするのか。その答えを机の上で考えるのではなく、尼崎という街の中で自然と感じ取っていった、そんな一日だったように思います。

みんなでつくる、新しいステーションネーム

放送局の想いや尼崎という街を知った私たちは、ブランドの土台となるステーションネームを考えることからスタートしました。当時は、「みんなのあま咲き放送局」。ブランドづくりの第一歩として新しいステーションネームを考えていたとき、藤田様から「私たちだけで決めるのではなく、リスナーの皆さんにも参加していただきたい」というご提案をいただきました。内部で完結させるのではなく、これまで放送局を支えてくださったリスナーの皆さんにも参加していただくことで、新しい放送局への愛着がより深まるはず。そして、そのプロセス自体が放送局を知っていただくきっかけにもなるという考えから、ラジオを通じて新しいステーションネームを募集することになりました。

すると、集まった応募は500件以上。
想像をはるかに超える数の応募に、私たちも驚きました。それだけ多くの方が、この放送局の新しいスタートを楽しみにしてくださっていたのだと思います。

数多くの候補の中から選ばれた新しいステーションネームが、「FM BLOOM」です。
BLOOMは、「咲く」という意味を持つ英単語。あま咲き放送局の「咲」という言葉を受け継ぎながら、これまで大切に育んできた想いも未来へつないでいきたい。そうした想いを込めて、FM BLOOMという新しいステーションネームが誕生しました。

尼崎の色を、ブランドカラーに

新しいステーション名が決まり、次に取り組んだのがロゴ制作でした。藤田様と何度もお話を重ねる中で、今回のブランドづくりで大切にしたいと考えていたのは、「本物感」と「公式感」です。地域に根差した放送局でありながら、これまでの親しみやすさはそのままに、ロゴを見た瞬間に「新しく生まれ変わったんだ」と感じてもらえること。そして、これからのFM BLOOMへの期待感が自然と膨らむことを目指しました。

ブランドカラーのモチーフとなったのは、尼崎市の市花であるキョウチクトウです。工業地帯の街路樹としても親しまれ、乾燥や大気汚染にも強く、たくましく花を咲かせるキョウチクトウ。その花の色をベースに、オリジナルカラー「BLOOM PINK」をブランドカラーとして採用しています。尼崎という街とともに歩み、人と人をつなぎながら、多くの声や想いが咲き続ける放送局。そんなFM BLOOMの未来をイメージしながら、ロゴとブランドカラーを制作させていただきました。

放送局の魅力が伝わるWEBサイトへ

ブランドが形になった後は、その想いをWEBサイトへ落とし込んでいきました。今回、私たちが大切にしたのは、「放送局らしさ」と「使いやすさ」の両立です。これまでのサイトでは、各パーソナリティーの皆様が記事を投稿されていました。そこで今回は、パーソナリティーの記事と、FM BLOOMとして発信したい情報を整理し、それぞれの役割が伝わる構成としています。

また初めてラジオに触れる方にも、番組の雰囲気をもっと気軽に知っていただきたい。そんな想いから生まれたのが、「盗み聴き」というコンテンツです。お気に入りの番組を探すきっかけとして、約30秒のハイライト音声を聴くことができます。こうした細かな仕様についても、藤田様をはじめ、局長の三宅様、パーソナリティーの皆様と何度も話し合いを重ねながら、一つひとつ形にしていきました。

さいごに

今回のプロジェクトでは、本当に多くの時間をFM BLOOMの皆様とご一緒させていただきました。何度も打ち合わせを重ね、尼崎の街をご案内いただき、夜遅くまで街を歩きながらたくさんのお話を聞かせていただいたこと。一つひとつの時間が、ブランドづくりに欠かせない大切な時間でした。

本当は、この制作期間の中で生まれたエピソードや、ここには書ききれなかった思い出がまだまだたくさんあります。それほど、このプロジェクトは私たちにとっても印象深いものになりました。藤田様をはじめ、局長の三宅様、パーソナリティーの皆様、そしてFM BLOOMに関わるすべての皆様。この度は、本当にありがとうございました。

きっとFM BLOOMは、これからもっと面白く、もっと多くの人が集まる放送局になっていくのだと思います。そう思えるのは、この制作期間を通して、皆様がFM BLOOMというブランドを誰よりも大切に育て、そして尼崎という街を心から愛している姿を何度も見てきたからです。私たちもその歩みをこれからも楽しみにしています。FM BLOOMの声が、これからも尼崎の街に咲き続け、多くの人と人をつないでいくことを心より願っています。