株式会社first first1105-nada.com
Credit
Designer / Engineer / Photo : Takuto Matsunami
お客様について
神戸市灘区を中心に一番頼れる訪問看護ステーションになることを目指している株式会社first様（以下、first様）。この「頼れる」という言葉が指すのは、会社としての売上や人数ではなく、利用者様にとって最後の砦となる存在であること。特定の症状や課題に対して、firstだからこそ可能なケアの提供を目指されています。
今回は会社の規模が拡大してきたことをきっかけに、さらなる採用を促進させていきたいという想いからロゴタイプとWebサイトのリニューアルを行うことになりました。
お客様を知る
first様は全国展開を追求するのではなく神戸市灘区を中心に、隣接する東灘区や中央区で訪問看護を提供していくことを大切にしています。その理由としては、提供エリアにお住まいの利用者様の生活の質を高めたいから。将来的にはfirstの看護を求めて利用者様が、灘区に転居してくるという世界観を作りたいと考えておられます。
代表の髙橋様とのお話の中で特に印象的だったのは、「灘区には看護小規模多機能居宅介護施設がないから作りたい。この施設があることで病院から家に帰れない患者様を減らし、さらに訪問看護の利用者様の生活の質も確実に上がる。創業当時からこの夢は変わらない」というお言葉です。15年間様々な医療機関で看護師として患者様を見てきた髙橋様の言葉に胸が熱くなりました。
お打ち合わせを重ねるうちに、髙橋様のお人柄やfirstが目指す未来について考えると、より「今」に寄り添い「未来」を見据えたMVVのご提案ができるのではないかと考えました。今回のリニューアルに合わせて、これまでのミッション・ビジョン・バリューを踏襲し、企業名である「first」の単語を取り入れることで、普遍的でありながらオリジナリティーのあるミッション・ビジョン・バリューをご提案させていただきました。
ロゴデザイン
first様の理念は、利用者様やそのご家族を「一番」に考え、共に働く仲間やそのご家族を「一番」大切にし、地域で「一番」頼れるステーションを目指すことです。この理念が社名にも反映されています。
ロゴの中にも「1」の要素を取り入れ、「i」を「1」に見えるよう工夫し、「i」のグラデーションは、地域医療コミュニティーの広がりと企業としての情熱を表現。フォントを斜めにカットすることで、「地域を引っ張る企業」としての疾走感を強調しています。
またfirst様の今後の展望として、訪問看護ステーション以外にも小児訪問看護ステーションや通所リハビリステーション、訪問看護のコンサルティングまで事業拡大する可能性が高いため、各事業ごとに「i」の色味を変える提案をさせていただきました。
サイトデザイン
今回のWebサイトはコーポレートサイトではありますが、メインターゲットは求職者の方です。first様の採用フローとして、代表の高橋様が会社設立当初からSNSに注力されていたこともあり、80％以上の求職者がSNSを通じてエントリーしています。リニューアル前のWebサイトをGoogleAnalyticsで確認させていただいたところ、主にSNSからの流入がかなり多い状態でした。SNSでは高橋様の看護に対する想いや社内の雰囲気が伝わるようなコンテンツを更新されていたので、Webサイトでは会社の理念を明確に伝える構成をご提案いたしました。
またシンプルなデザインの中にも、わくわくさせるような写真やアニメーションを活用することで、求職者の方に「これまでの訪問看護の会社とは異なり、ここには面白く挑戦できる場があるのではないか」と感じていただけるようなデザインを目指しました。
メインビジュアルとキャッチコピーは、利用者様の自宅で過ごしたいという願いに向き合い、医療機関と連携し適切な看護を提供しているfirst様の訪問看護サービスが果たす役割を表現しています。
さいごに
ご多忙の中、髙橋様には原稿作成や撮影へのご協力等、多大なるご尽力をいただきました。特に撮影ではまとまった人数で行いたかったため、各スタッフ様のスケジュールの調整や始業前の早朝にお集まりいただく等、お手数おかけしましたが、いつも笑顔でご協力くださったことに感謝しております。
皆様の多大なるご尽力があったからこそ、無事公開に至ることができたのだと実感しております。当然のことながら公開して終わりではなく、お客様が安心してサイトを運営いただけるよう支援させていただきます。本サイトを通して皆様の想いや魅力が伝わり、first様のさらなるご発展に少しでも寄与することができましたら幸甚に思います。