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Staff Interview|ディレクター4年目を迎えて

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Staff Interview
2020年6月入社 ディレクター 池添 優樹

Web制作において、全体の指揮をとるWebディレクター。制作過程でどのような役割を担っているのか、その詳細まではご存知でない方も多いのではないでしょうか。あるいは、Webディレクターという職種があるということ自体を最近知ったという方もいらっしゃるかもしれません。

そんなWebディレクターの実情を感じ取っていただくため、今回は未経験で入社して4年目を迎えたディレクターにインタビューを実施。これまで苦労したことや失敗談、やりがいを感じた瞬間、3年の経験を重ねた今だからこそわかるWebディレクターの役割など、ありのままに話してもらいました。

ー Webディレクターを志すようになったきっかけを教えてください。

入社の経緯を綴ったブログでも一度話していますが、この職種を知ったのは、もとを辿ると奥田さんのSNSがきっかけです。奥田さんの投稿を偶然目にしたことを機に、他社とは少し異なる採用基準を持つウィルスタイルに関心を持ちました。そして、ウィルスタイルのサイトを閲覧している中で、Webディレクターという職種が存在することを知ったんです。

仕事内容をさらに調べていくうちに、自分の性格にマッチしているのではないかという思いが高まったので、すぐにエントリーしました。面接までに、色々な制作会社のブログを見たりと、自分なりにリサーチを重ねたことを覚えています。

制作会社にもよるとは思いますが、ウィルスタイルの場合は、ディレクターが新規提案・営業の側面も備え持つという話を聞いて、もともと営業職を希望していたわたしの心はぐっと掴まれました。

ー 学生時代の経験が仕事に活きていると感じたことはありますか。

接客業のアルバイトを経験したことは少し活きているかなと思います。日々色々な方とお話しする機会となり、お客様や先輩など年上の方と多く関わる場となったのがアルバイトでした。フロントに立つディレクターは、やはりお客様と直接対峙する場面が多いのですが、接客経験があった分、そこに対しての抵抗感はなかったですね。

ただ、入社前にディレクターの仕事に対して自信を持っていた自分の考えは少し甘かったなとも感じました。接客経験もあって、年上の方と話すのも慣れているから大丈夫だと自負していたのですが、実際に働き始めるとやはり違うなと。アルバイトでの接客とこの仕事で一番大きく違うのは、業界や業務内容に対しての深い理解が必要か否かというところだと感じています。Web業界は、知っておくべき知識の幅がとても広いように思いましたし、最初はお客様が求めていることに対して応えられなかったり、サイトの構成や見せ方の提案が上手くできなかったりと、歯がゆい思いをしました。

それに、ウィルスタイルの場合、お客様は中小企業様がほとんどで、間に広告代理店さんのような橋渡しがなく、経営者の方と直接対峙する機会が多いんですよね。そのことから、知識はもちろん、かなり経験を積まないといけないなと感じました。詰め込んだ知識をそのまま伝えたとしても説得力がないですし、キャリアを重ねた経営者の方には中身のない薄っぺらい提案だと見抜かれるので。経験や実績を積むことで、新規のお客様へヒアリングを実施する際にも、業種についてある程度知識がついた状態で臨めることになりますし、根拠のある提案にもなっていくんだろうなというのは想像がつきました。

ー 失敗した経験があれば教えてください。

わたし自身が一番の失敗だと感じたのは、その日にできることをそれとなく後日に回したことで、いつの間にかタスクが雪だるま式に積もってしまったことです。それが根本的な原因となって、何事も上手くいかなくなってしまったという時期がありました。

それと、問題が起きてしまった時に謝り方を間違って、お客様からお叱りを受けたこともあります。もちろん悪気があったわけではないのですが、すぐ謝るべきところを、無意識のうちに自分を守る言い訳のような伝え方をしてしまい、怒らせてしまったということもありました。お客様からご指摘を受けることもありましたが、愛のある厳しさを持って接してくださる方ばかりで、本当にお客様に恵まれているなと思います。この環境に甘えず、これまでの失敗は教訓として胸に刻んで、同じ事を繰り返さないようにと気を引き締めています。

ー 苦労したことはありますか。

苦労したのは、お客様との距離の詰め方ですね。お客様との関係性を大切にしたいという思いがありつつも、いざお打ち合わせの場になると、最初の頃はただただサイトの話だけをしてしまい、距離を縮めることの難しさを感じていました。入社当初はスキルやキャリアがない分、お打ち合わせ前に万全の準備をしておかなくてはという思いがあって。そうすると、準備をした分、それをきちんとお客様に伝えなくてはというので精一杯になっていたんですよね。世間話をするような心の余裕がなかったように思います。それが、業務に慣れて時間と心の余裕が生まれたことで、お客様と色々な話ができるようになってきたと実感しています。

お客様とのコミュニケーションの取り方は、心の持ちよう一つでも大きく変わるなと思っています。わたし自身は社会人としてもまだまだ未熟な中で、対峙するのは多くが経営者の方。当然のことながら自分よりも年上かつキャリアを重ねていらっしゃる方ばかりで。下手なことはできないという思いが強かったですし、信頼してもらうためにきちんとできるように見せなくてはと、ずっと気を張っていたように思います。

でも、そうではないなと、ここ最近になって感じるようになりました。何でも対応できるように見せてお仕事に繋がったとしても、制作過程でボロが出てしまって、結果的にお客様をがっかりさせてしまっては元も子もないということに気づきました。キャリアが浅いのであれば、わからないなりに、できないなりに、お客様を思って何事も一生懸命努力するという姿勢を持つべきであったなと思います。それに、わからないことがあったとしても、お客様にも社内のスタッフにも聞きながら解決していけばよいですし、もう少し楽に構えようというマインドになりました。

わたしは頭でっかちになってしまっていたと思いますし、自分の見られ方という観点に関しては甘く考えていたというのが反省点です。今後ディレクターを目指す方には、無理に背伸びをしようとせず、ありのままの姿も大切にしてほしいと伝えたいですね。

ー 社内のコミュニケーションにおいて、難しさを感じることはありましたか。

入社当時は、デザイナーさんもコーダーさんも自分より経験値のある方ばかりで、どうしても遠慮してしまうところがありました。相手の状況を見ながらコミュニケーションをとるよう意識はしていたのですが、自分自身がデザインやコーディングをできるわけではない分、簡単にはお願いしたりすることができなかったんですよね。その点で難しさを感じる瞬間は多々ありました。

わたしが入社する前まで、スタッフもベテランの方ばかりで、意思の疎通もはかりやすかったことから、ワイヤーフレームを作成するという過程をあえてとばしていたり、スケジュールも各々で管理していたりと、本来の工程を割愛しているところもあったようです。それが、人数が増えて、未経験で入社するスタッフの割合も高くなってきたことから、制作フローを見直すようになって。ワイヤーフレームをすべての案件で作成したり、フォーマットとなるようなツールをつくったりと、少しずつ体制を整えている段階のように感じています。

一歩先の効率を考えながら自分たちで連携をとったり、行動に移したりという場面もありますし、少しずつ会社が変わっていっているところだとわたし自身は実感しています。

ー それでは反対に、楽しかったことややりがいを感じた瞬間を教えてください。

たくさんあるのですが、一つ具体的にあげるとすると、少し前に公開した昭和建装様のコーポレートサイトの制作期間ですね。サイトのことに限らず、お客様とたくさん話した制作期間でした。

コーポレートサイトのリニューアルにあたって、会社のコンセプトを見つめ直すことからお客様と一緒に行いました。お客様との会話の中から、キーとなりそうなお言葉やお客様が伝えたいと感じていらっしゃるのではないかというポイントをピックアップしながら文章化し、お客様とのご意見交換を経てブラッシュアップしていきました。一緒につくりあげるという過程をお客様も楽しんでくださっていたように感じましたし、何度も「ありがとう」と言葉にして伝えてくださったので、わたしもやりがいを感じました。

お打ち合わせや撮影でお会いした際には、必ずお昼までご一緒するような仲にもなり、お客様とそのような関係性を築くことができたというのもわたしにとっては大きな一歩でしたね。

実は昭和建装様の撮影では、被写体も経験していて。制作にあたって撮影を実施することになった時、スタッフ様にご協力いただくことが難しいというケースがあるのですが、そのような時にお客様からご要望があった場合には、わたしたちが被写体としてご協力することもあります。お客様のお力になれることに加えて、お仕事への理解もより深まるので、わたし自身は好きなんですけどね。色々な業種の制服を着用できる貴重な機会でもありますし、純粋に楽しんでいます。お客様を思って、自分にできることは全力でお力添えする心づもりです。

ー 今後の目標を教えてください。

最近になってようやくWebサイトをお客様とつくっていく楽しさ、デザイナーさんやコーダーさんと一緒に制作するという感覚を実感できるようになってきたので、今後はさらにディレクターもクリエイターであるという意識を持ってディレクションができるようになりたいです。入社当初、ディレクターの役割というのはスケジュールを管理したり、原稿や画像をあつめてデザイナーさんに渡したりすることという認識があって、サイトをつくるというよりもどこか作業のような意識が強かったように思います。クリエイティブな側面はデザイナーさんやコーダーさんに任せてしまっていたんですよね。ディレクターの役割はこう、まずはこれをしていつまでにこれを終えて…という定型的な考えであったのが、少しずつ変わってきた段階だと思うので、お客様に合わせて臨機応変に対応できるような柔軟性をさらに磨いていきたいです。

あとは、お客様の悩みをWebで解決するための提案をできるようになるというのが次のステップだと感じています。解決に繋がるようなサイトを制作するためには、お客様の業種や仕事への理解は欠かせないですし、お客様の現状を把握して未来を共有することが大切になると思います。そのためには、やはりコミュニケーションが欠かせません。ただ単に話す機会を増やすということではなく、お客様も忙しい中で時間をとってくださっているということを解っていないといけないと思います。相手の時間を考慮しながら密にコミュニケーションをとる。これを大切にしていきたいですね。

ー 最後に、Web業界やWebディレクターに関心をお持ちの方へ、伝えたいことはありますか。

他の制作会社さんだと、デザイナーからディレクターになるというケースが多いのではないかと思います。そんな中でウィルスタイルの場合は少し異なっていて、わたしのようにまったくの業界未経験からディレクターとして入社したスタッフが複数います。デザイナーからディレクターになるという道ももちろん一つですが、わたしのようにまったくの未経験でも、可能性があるのであれば挑戦してみるというのもよいのではないでしょうか。

これまでのお話から感じていただけると思いますが、未経験だからこその苦労もたくさんありますし、時間もかかるかとは思いますが、それらの経験もあったからこそ、わたしもようやく真の楽しさに気づくことができました。ディレクターの役割は幅が広いので、いきなりすべてをこなそうとするのは難しいと思います。身に着けるには時間がかかるものと最初から見越して、できない自分も受け入れる心を持って、ぜひチャレンジしていただければと思います。

「このインタビューを見て『わたしもWebディレクターになりたい』と思ってもらえたら嬉しいですね」という言葉で締めくくられたインタビュー。Web業界やWebディレクターという仕事に興味をお持ちの方にとって、この記事が、何か少しでも気づきやヒントを得られるようなきっかけになると、わたしたちも嬉しく思います。

ひとことでWebディレクターといっても、制作会社によってその役割は様々です。今回ご紹介したのはあくまでも「ウィルスタイルにおけるWebディレクター」であることを念頭に置いていただき、色々とリサーチしていただくのがよいのではないでしょうか。

次の機会には、ディレクターがどのような一日を過ごしているのかをご紹介できればと思います。ぜひご期待ください。

Interviewer:CEO Kosuke Sakaguchi
Author:Director Yuri Torigaki

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