神戸北野ハンター迎賓館(採用サイト) hunter-recruit.jp
Credit
Director : Yuki Ozawa
Designer : Yuki Ozawa
Engineer : Taku Matsumura
photographer : Knotphotography
きっかけは、新たなご相談
神戸北野ハンター迎賓館様(以下、「ハンター様」)は、異国情緒あふれる神戸北野の街にそっと静かに佇む和の邸宅。
「祝福の時間はもちろんのこと、静かに揺れるこころの変化まで感じられるようなゆったりとした時間も大切にしてほしい」そんな想いから、1日に1組限定で新郎新婦様のこころにそっと寄り添っておられます。
ハンター様から初めて制作のご依頼をいただいたのは2019年のこと。大変ありがたいことに、その後も新卒スタッフの入社式を開催させていただくなど、弊社とはあたたかな関係を続けてくださっています。 昨年の冬頃には、2度目となるコーポレートサイトのリニューアルもさせていただきました。そして公開後まもなく、人事も兼任されているブライダルマネージャーの藤原様より、新たに採用面のご相談をいただいたことをきっかけに採用サイトの制作もご検討くださることに。
今回はこうしてはじまった採用サイト制作についてお話させていただきます。
まずは「ひと」を知ることから
今回採用サイト制作をはじめる前にまず行ったこと、それはスタッフ様おひとりずつへのインタビューです。プランナー、美容・衣裳スタッフ、シェフまで、おひとり1時間ほどお時間を頂戴しゆっくりとお話を伺いました。 ご自身のお仕事を志したきっかけ、これまでに苦労したこと、社内の雰囲気・人間関係、どのような方と一緒に働きたいかなど、内容は皆さん様々。特に苦労した経験のお話は、前職での気持ちと重なり勝手ながら共感したり、後輩がいるからこそ生まれる先輩スタッフの悩みには「わたし自身も気をつけなくては!」というありがたい発見があったり。異業種の方々にお話を伺える機会はめったにないので、個人的にも大変興味深く楽しいお時間でした。
このようにまず、はたらく「ひと」の声を先に伺ったことで、ハンター様についての理解が深まったとともにうれしい驚きもありました。それは、皆さん全員が会社へとても協力的な姿勢で、サイト制作にも前向きなお考えだったことです。インタビュー記事の掲載やサイトへのお顔出しなどを懸念される方もいらっしゃると想像していたのですが、なんと皆さんご快諾くださったのです。こうして、ハンター様スタッフ全員にご登場いただく採用サイト制作がスタートしました。
世界観を引き継ぎ
ハンター様のリアルを表現
採用サイトのイメージについて藤原様へお話を伺ったところ、「コーポレートサイトの世界観を引き継ぎながらも、今回はもうすこしやわらかく親しみやすい雰囲気にしたい」とのご希望をお話くださいました。また、ハンター様での挙式をご検討くださる新郎新婦様は大人なイメージの方が多く、30代〜40代の方が中心とのこと。このような新郎新婦様の傾向と和装で挙式をあげる方が多くいらっしゃることから「キラキラしている方というよりも客層にフィットする落ち着いた雰囲気のある方に応募してほしい」とミスマッチの起こらない採用を目標にあげてくださいました。
そこで今回の制作では、ハンター様についてのご理解を深めていただくため全体をとおして取り繕わずにできる限りリアルを表現することに。その後もお打ち合わせを重ね、見せ方について社内で検討した結果、撮影をご快諾くださったスタッフ皆さんのお写真をたくさん使用すること、そして働くイメージを膨らませていただくコンテンツとして動画をキービジュアルに使用することをご提案させていただきました。
サイト内に使用しているお写真・動画は全てパートナーのフォトグラファーであるKnotphotography様にご協力いただきました。比較的早い段階のお打ち合わせからご参加くださり、構図やサイトのイメージについてもご意見交換を重ね、当日はハンター様らしさの伝わる素敵なお写真を撮影くださいました。
続いて「想い馳せる一日をつくる」というキャッチコピーについて。実はその前段階では、「知るほどに生まれる愛着」とさせていただいておりました。これは、全スタッフ様へインタビューさせていただいた際に、入社経緯や心境の変化を伺う中で私が感じたことがもとになっています。「もともとは洋が好きだったけど、毎日お掃除も自分たちでしていると不思議と愛着が湧いてきた」「海辺の結婚式場に憧れていたけど、和の良さを再認識して今までまったく選択肢になかった白無垢を着てみたいという気持ちが芽生えた」など素敵なエピソードがたくさんで、ハンター様は「知れば知るほど愛着の湧く場所なんだな」とあったかい気持ちになりました。ただ、採用サイトということをすっかり失念しており、求職者の方にとってはなかなか理解の追いつかないコピーとなってしまいました。座談会やインタビューを重ねるうちにハンターの皆さんが大好きになり、ユーザーとお客様の中間に立つべきところをハンター様に寄り過ぎてしまったようにおもいます。そこから、先輩ディレクターのお力もお借りし再検討したのが今のキャッチコピーです。新郎新婦おふたりがこの先歩んでいく未来の幸せを願いながら、そして何年経っても鮮明に思い出せるような思い出をつくるお仕事、ということがまっすぐに伝わるようブラッシュアップを重ねご提案させていただきました。