延原商事株式会社 nobuhara-trading.co.jp
Credit
Director : Mariko Nishizawa
Designer : Ayaka Okamoto
Engineer : Taku Matsumura
Photo : Ayaka Okamoto
研磨で世界をつなぐ商社
大阪府大阪市の西区土佐堀に事務所を構える、延原商事株式会社様(以下、延原商事様)。延原商事様は、モノを美しく加工する研磨材や研磨材加工機を中心に取り扱い、粉体塗料・ポリプロピレンなど様々な製品の輸出入・三国貿易・委託生産事業をおこなっておられる商社です。
そんな延原商事様との出会いは、弊社とお付き合いのある顧客様からのご紹介がきっかけでした。会社の未来を見据え、価値観の合う人材を採用していきたいと考えられたことから、Webサイトの必要性を感じられていたご代表の延原様へ弊社を紹介くださったのです。お話をいただいた後にお会いし、ロゴとWebサイトの制作をご依頼くださることになりました。
新しいロゴタイプ
制作が決まってすぐ、制作に参加するチームメンバーを含めてのキックオフをおこないました。お打ち合わせの後はお昼もご一緒させていただき、みんなで豚カツ定食を食べながら、たわいもない話で盛り上がりつつ楽しい食事会になりました。
延原様は一年間の内、約三分の一を海外出張されており、様々な国の文化や生活、実際にあったエピソードなどを聞くのがとても新鮮で面白く、お話の中でも印象的でした。実際に会って話をしてみて感じた延原様の優しさ、物腰柔らかく、上品で落ち着いた雰囲気、知識と経験の豊かさ、そして自らどんどん道を切り開いていこうとされる力強さ。それらをもとにイメージを膨らませながら、ロゴの制作に取り掛かりました。
ベースとして選んだのは「Baskerville」という欧文書体。1750年代にイギリスのジョン・バスカヴィルによって制作されたもので、歴史があり伝統や気品を感じさせるデザインが特徴です。今回のロゴではより柔らかい印象をもつイタリック体を使用しました。また、「まわりの人やモノ、全てが繋がりながら螺旋状に上昇していく」という延原商事様のコンセプトをイメージし、頭文字である「N」はオリジナルで作字しデザインさせていただきました。
同じ温度感で
ロゴ制作とあわせて、Webサイトのトップページのデザインもおこないました。ロゴと同じく延原様のお人柄やらしさをビジュアルで表現しつつ、今回の目的でもある事業内容や採用情報などがわかりやすいコンテンツ構成に。また、モノを美しく磨き上げる「研磨」を中心とした事業を行われていることから、ローディングのロゴ部分やページタイトルの英字のあしらい部分を滑らかに光り輝くようなアニメーションを加えました。
デザインプレゼンが終わった後は行きつけのイタリアンバーへご招待いただき、美味しいお酒とお食事をいただきながらいろんなお話をしました。ロゴやサイトデザインへの感想、お互いのプライベート、経歴、今までの人生で楽しかったこと、苦しかったこと。話しても話しても話題は尽きませんでしたが、解散間際には「最後まで一緒に良いサイトをつくろう!」と締めくくり、熱く楽しい夜になりました。
延原様は、良いと感じてくださったことも、反対にそうでないことも、忖度なく伝えてくださいます。制作を進めていく中で、お互いの考えを伝え合うことで議論が白熱することもしばしば。でもそれはもっと良いものになるよう情熱を注いでくださっている証拠だと考えており、はじめから終わりまで、私たちと同じ温度感で制作に向き合ってくださったことが何よりありがたく感じていました。
また、今回は撮影も一部弊社でおこなわせていただきました。つくりたいイメージに合った場所を探すため、一緒に事務所の周辺エリアでロケハンに同行くださったり、研磨材や台車など、事業として紹介するものをわざわざ撮影用に取り寄せて届けてくださったり、海外出張の忙しい中で動画や写真を撮ってきてくださったり。撮影ひとつに関してもクオリティにこだわることを理解してくださっているからこそ、延原様をはじめとするスタッフの皆様が惜しみなく協力をしてくださいました。
公開後の反響
今までコーポレートサイトをお持ちでなかった延原商事様。サイトを公開してからは新規のお客様からお電話で問い合わせをいただいた時でも、Webサイトを見ていただくことですぐ会社のことを理解してもらえるので助かるというお声をいただきました。また長く繋がりのある国内外の顧客様も新しくなったサイトを見てくださっているようで、「今日はこんな素敵な感想を貰ったんですよ」と伝えてくださり、とても嬉しく感じています。
ブログを更新することの重要性もご理解くださり、更新方法などサポートさせていただきながら、公開までの数ヶ月で10記事ほど書き溜めてくださいました。公開してからも1ヶ月に1記事コツコツと更新をしてくださっており、こちらも反響の多いコンテンツになっているようです。
また、ロゴの制作をさせていただいたことで、あわせて名刺など紙物のデザインもお任せいただきました。海外でのお仕事が多い延原様のために、表面は日本語、裏面は英語の名刺にいたしました。紙の質感や手触りにもこだわり、表面のロゴには研磨のプロである延原商事様にぴったりの、コーポレートカラーである深いブルーに輝く箔押しの特殊加工を施しています。
今回制作させていただいたWebサイトや名刺を手に、日本で、世界で、より一層活躍されることを、そして同じ志をもつ方からのエントリーが増えていくことを心より願っております。