YKKビジネスサポート株式会社(採用サイト) recruit.ykkbsi.co.jp
Credit
Director : Hana Suzuki
Designer : Ayaka Okamoto / Takuma Yanagawa
Engineer : Rumina Kimura
Photo : knot
YKKの日常を支える会社
こんにちは、ディレクターの鈴木です。
今回ご紹介するのは、富山県黒部市に拠点を構える株式会社YKKビジネスサポート様(以下、「BSI様」)。
同じYKKグループであるYKK六甲株式会社様からのご紹介で、前回の黒部エムテック株式会社様に続き、再び黒部の地にご縁をいただきました。
BSI様を一言で表すなら、YKKグループという巨大な組織を内側から支える「バックオフィスの専門部隊」。経理、人事、総務、さらには保険代理店としての顔も持ち、給与の管理や労働環境の整備など、グループの皆様が安心して働ける「当たり前」を、守り続ける心強い存在です。
「知る人ぞ知る」を、学生たちの「憧れ」に
当初、BSI様が抱えていた課題は、その「高い信頼」と「認知度」のギャップでした。グループ内では「自社よりもBSIさんの方が内情をわかっている」と言われるほど頼りにされている一方で、一歩外に出ると、これから社会に飛び出す学生たちにはその凄さがなかなか伝わりにくい。
そこで私たちは、企業の顔となるコーポレートサイトとは別に、ターゲットに真っ直ぐ届く「新卒向け採用サイト」を切り分けて制作するご提案をしました。
「なんとなく事務職」ではなく、「自分たちがYKKの基盤を支えている」という誇りを持って働けるように。そして、そんな姿に憧れる学生が増えることを目指し、YKK六甲様ご協力のもと、プロジェクトが動き出しました。
とっても綺麗な光が入るビルに、オフィスを構えるBSI様。
画面越しに温めた信頼が、温度を持った日
私たちは普段、お客様のもとへ直接伺い、自分の目で見て、肌で感じたことを何よりも大切にしています。しかし今回は、黒部という遠方かつタイトなスケジュール。制作の大部分をオンラインや電話、メールでのやり取りで進めることになりました。
「画面越しだけで、BSI様の本当の魅力を100%理解できているだろうか」
正直、そんな不安がよぎることもありましたが、その距離を埋めてくれたのは、画面越しでも伝わるBSI様の誠実なお人柄でした。
鵜野様をはじめとするメンバーの皆様は、私たちの解像度を上げようと会社説明会を開いてくださったり、ロケハン代わりに現場を撮影して共有してくださったり。数名におこなったインタビューでは、どなたも自分の言葉で淀みなくお話しされる姿が印象的で、その仕事への向き合い方に私たちが感化される場面も一度や二度ではありませんでした。
そんな日々を経て、ようやく迎えた撮影の日。パートナーのフォトグラファーknot東様と一緒に訪れた黒部は、画面越しに温めてきた信頼が一気に温度を持ったような、そんな感覚に包まれていました。あのとき感じた「相思相愛感」は、きっと気のせいではないはず。と、今でも信じています。
心配していたお天気も、笑顔も、120点満点です。
中途座談会の撮影中。たしか、かめはめ波の話をしていたときのひとコマです。
お顔がしっかり見えるよう、カチューシャを装着してくれました。
YKKのビートルズ。
YKK黒部事業所には、自然豊かな大きい芝生広場があります。羨ましい。
YKKポーズに飽き足らず、BSIポーズを習得。
(この日の私の服装がマイケル・ジャクソンすぎて、1日中マイケルと呼ばれていました)
大好物の海鮮をお腹いっぱいに堪能した食事会では、YKK六甲様から「(ウィルスタイルの)ふたりがめちゃくちゃ良いプレゼンをするから、楽しみにしていてくれ!」と大きくハードルを上げていただき(笑)、さらにはBSIの菊地社長からも愛のあるプレッシャーを直々に頂戴しました。その言葉を受け、デザイナーの岡本と私の背筋がスッと伸びたのを覚えています。それからホテルに戻って、深夜まで提案内容の練り直し。「この期待に、絶対に想像以上の形で応えたい」という緊張感が、翌日のプレゼンへとつなげてくれました。
私たちのギアをもうひと段階上げてくださった、YKK六甲の小山社長。
せっかくだから予定よりも多めに人を呼んでおいたよ!と直前に言われ、ど緊張の中始まったプレゼン。
素敵な表情でお話を聞いてくださっていたことに、あらためて胸がいっぱいになっています。
「当たり前」をデザインする
BSI様の最大の魅力は、声を大にしてアピールするのではなく、どんなに大変な業務もスマートにこなしてしまう「静かな強さ」。デザインでは、その凛とした佇まいや、内側から滲み出るプロ意識を表現することを目指しました。
・誇りを言葉に、遊び心をコピーに
制作当初から掲げていたのは、「かの有名なYKKの『しくみ』を作っているのは自分たちだ」という誇りが、そのまま働く人の自信につながる様子を表現すること。そのおもいを「私の一歩が、組織を強くする。」というキャッチコピーに託し、キービジュアルをより力強く、説得力のあるものへと昇華させました。そして、メインコピーに添えたのは「Be the Structure Inside.」。「内側から、構造(骨格)を担う存在であれ」という意味を持つこのメッセージは、実は社名の略称である「BSI」を頭文字に用いた、ちょっとした遊び心のある仕掛けになっています。会社説明会などで、「実はここにBSIが隠れているんだよ」なんて小ネタにしてもらえたら。そんなシーンを想像しながら、BSI様の在り方をこの言葉にぎゅっと凝縮しました。
・人を映す「オレンジ」と、風景を映す「青」
サイトを彩るカラーにも、BSI様ならではの理由があります。 ひとつは、コーポレートカラーのオレンジ。アイデンティティを保ちつつ、BSI様の柔らかな雰囲気に馴染むよう、あえてトーンを落とした優しい色味に調整しています。そして、もうひとつのカラーである青。立山連峰の雪や清らかな水といった、街の風景そのものを「色」で表現しました。地域に根ざしながら、静かに、でもたしかに存在し続ける黒部の「青」は、内側から力強く組織を支えるBSI様の在り方と重なるものがありました。
また、YKKのコーポレートカラーである青と、BSIのオレンジは、お互いを引き立て合う「補色」の関係にあります。尊重し合い、なくてはならない存在として認め合っている両社の関係性も、この2色に込めています。
・組織の基盤をかたちづくるタイル
キービジュアルの背景にあるタイル模様は、組織の「基盤」を意味しています。一つひとつは小さなピースでも、手を取り合うことで大きな構造を支える存在になる。そんなBSI様の仕事の意義を視覚化しました。あわせて、フッターにはあえて重厚感のある色を置くことで、何事にも揺るがない「土台としての信頼感」を表現しました。
こうして完成したサイトがこちらです。
さいごに
制作期間中、BSI様とお仕事をご一緒して何より感じたのは、私たちを深くリスペクトしてくださる姿勢でした。遠方という物理的な距離を一切感じさせなかったのは、常に一歩先回りして制作しやすい環境を整えてくださった、皆様の細やかなお心遣いがあったからこそです。
そんな皆様の温かな振る舞いの背景に触れたのは、菊地社長のエピソードを伺ったときのことでした。大きな組織のトップでありながら、菊地社長は就任以来、スタッフ一人ひとりとじっくり向き合う面談の時間をとても大切にされているといいます。個をおもう社長の姿勢が、そのまま「BSI」という会社の社風となり、現場の皆様の誠実さへと繋がっているんだなあと、BSI様のあの心地よい空気感の正体を見つけたような気がしました。
スマートに仕事をこなしながらも、その根底には「自分たちの仕事を正しく、誇りを持って伝えたい」という熱いおもいがある。そんな皆様の真っ直ぐな背中に触れ、私たちも最後まで心地よい緊張感とワクワク感を持って駆け抜けることができました。
最後になりましたが、常に全力で伴走してくださったご担当の皆様、そして、撮影やインタビューに快くご協力いただいたスタッフの皆様に、心より感謝申し上げます。
本サイトを通じて、BSI様の魅力が少しでも多くの方に伝わることを、心から願っています。