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もし私が「実務未経験からWebデザイナーへのキャリアチェンジ」を目指すなら

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こんにちは。デザイナーの山田です。
神戸に引っ越しをしてから、もう少しで1年が経とうとしています。
関西での生活にも慣れてきました。時の流れは早いものですね。

今回は私がこれまで経験してきたことをベースに、「Webデザイナーのキャリア」についてお話したいと思います。テーマは、「実務未経験からWebデザイナーへのキャリアチェンジ」について。

現在私はWebデザイナーとして働いていますが、美大やデザインの専門学校を出ていない、いわゆる「未経験」からWebデザイナーになった人間です。
過去の私と似たような境遇の方に対して何かお力になれることはないかと考え、文章としてまとめることにしました。この記事が、自身のキャリアに悩まれている方のお役に少しでも立てれば幸いです。

注意点

  • 2020年10月現在、私は「人事」ではありません。またこれまで企業の採用活動そのものに大きく携わった経験もありません。私の実体験(転職活動)を振り返りまとめた主観的な内容である点はご了承ください。
  • 本内容は、ウィルスタイル株式会社における採用の判断基準とは関係がありません。他社様の採用活動についても同様です。あくまで私自身が、普遍的に必要・重要と考えている点についてお話しようと思います。

Table of contents

  1. 前提:Webデザイナーへ転職するために必要なもの
  2. 「なぜ」と「どんな」を明確にする
  3. 実務に必要なスキルの勉強をする
  4. 実績(ポートフォリオ)を用意する
  5. まとめ

前提:Webデザイナーへ転職するために必要なもの

この記事の内容は、私がこれまで経験してきたこと、後から振り返って思うことをベースにしています。
まず簡単に、私の経歴についてご紹介します。

  • 大学は生物系の学部で卒業
  • 新卒で求人広告の営業職として入社
  • 技術者派遣事業(SES)の会社に転職
  • デザイン制作会社に転職(ここでデザイナーとして雇用いただきました)
  • ウィルスタイル株式会社に入社

前述したとおり、私がデザイナーとして就職するまでの道のりは「キャリアチェンジ」に当てはまるのではと思います。
このような経歴の中で、Webデザイナーとして採用されるために必要なものは、大きく分けて2つだと感じました。

  1. 志望理由(マインド・ビジョン)
  2. 実績(ポートフォリオ・成果物)

【1】は、非常に大切な要素です。
Google検索で調べてすぐに出てくるような表面的な文章でなく、しっかりと自分の言葉で伝えられるように考えをまとめておく必要があると思います。
特に実務未経験という肩書はスキル面でのアピールが難しい立場でもありますので、自身のポテンシャルをアピールする貴重な材料です。

私が過去に取り組んでいた転職活動では、明確な自分の考えを予め準備し、いつどこで聞かれてもいい状態で面接に臨んでいました。
正直ここまでしなくてもいいと思いますが、決して曖昧なままにせず、自分なりの答えを持っておくといいと思います。

【2】は、スキル面の確認のために〜、といった面もありますが、個人的には1.の熱量を裏付ける証拠としての機能が非常に大きいと思います。
いくら言葉で自分を繕っても、実際にどんな行動を起こしてきたのかを図るためには、「実績」が必要不可欠になるからです。

恥ずかしながら、過去に私はポートフォリオを何も用意せずにとあるクリエイティブ職に応募し、面接官の方にとても苦い顔をされてしまったことがあります。おそらく、私の志望動機もとても薄く捉えられていたでしょう。
兎にも角にも、今自分ができる最大限のクオリティで、自身の「成果」を目に見える形にしておくことは大切だと思います。

続けて、上記の【1】と【2】を用意するために必要な具体的なプロセスについてお話したいと思います。

「なぜ」と「どんな」を明確にする

志望動機など、自分自身の思いを言葉でまとめるためには、そもそも「なぜWebデザイナーになりたいのか」「どんなWebデザイナーになりたいのか」、自分の中で明確にする必要があると思います。

「なぜ」Webデザイナーになりたいのか

キャリアチェンジの理由をまとめていく上で、個人的には一番重要であり、根幹となる部分だと考えています。なぜなら、ここを突き詰めていくことは、Webデザイナーに「なりたいわけではない」と明確に気づくことができるプロセスに当たるからです。

例えば、最近では「テレワーク」「リモートワーク」といった言葉が世間に浸透したことで、Webデザイナーはその働き方を実現できる職業の1つとしてスポットが当たることがあります。

確かにWebデザイナーは出勤せずとも、在宅で仕事を進めていくことはできます。しかしながら、それは別にWebデザイナーに限ったものでなく、プログラマーやマーケターでも同じです。

もしこの記事をご覧いただいている方の中で、志望理由が「リモートワークがしたい」といったものしか出てこないのであれば、個人的な考えで恐縮ですが「薄い」と思います。
(ただしこれは否定的に捉える必要はなく、自身の「気づき」として大切にしていただきたいと思っています。最も重要なことは、Webデザイナーになる以前に、自身にとって幸せなキャリアを選択することだからです。)

逆に、それでもWebデザイナーになりたいと考えている方は、そこに自分なりの答えがあると思います。
例えば私の志望動機の1つは、営業職時代の経験に由来しています。求人広告(=パッケージ・枠がある商品)を通じてでなく、自由な発想や技術、デザインを以て顧客の課題解決に向き合っていきたいと考えたからです。

このような思考の整理を繰り返していきながら、「なぜ」の部分をより明確にしてみてください。

「どんな」Webデザイナーになりたいのか

一口にWebデザイナーといっても、業務内容は会社によって大きく変わります。
コーポレートサイトをメインに作っている会社、LPに強みがある会社、ECサイトを手掛けている会社。
さらに大きな視点でいえば、Webサイトなのか、アプリなのか、サービスなのか。

「自分が作りたいものは何か」をぼんやりとしたイメージでもいいので固めておけば、志望の会社選びの軸や学ぶ必要があるスキルがより明確になるはずです。

また、それと同様に、自分の価値観と似た考え方をもつ人たちが集まった会社を選ぶことも大切です。
クリエイターも、突き詰めれば対人の職業ですので、「どういった人たちと働きたいか」も、自分の中ではっきりさせておいた方がいいと思います。

実務に必要なスキルの勉強をする

自分の方向性がある程度固まったら、Webデザイナーの仕事をする上で必要になる技術の習得に努めます。例をあげれば、デザインそのものやレイアウト、フォント、配色の基本について、各種ソフトの使い方など。コードも書きたい、といった方でしたら、HTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミング(+マークアップ)言語も学ぶ必要があると思います。

私個人がよく受けた質問として、「どのように勉強を進めていけばいいですか」といったものがありますが、ここに関しては正直何でもいいと思います。
私は、主に書籍で学習しましたが、最近ではyoutubeなど動画コンテンツで勉強することも可能ですし、専門のスクールを運営しているところもあります。
私の身の回りには、GitHubや海外のドキュメントをひたすら読み漁り、独学したという方もいらっしゃいました。

手段は重要ではなく、必要なのは本人の行動力だと思います。
英会話教室に入会するだけでは英語を話せるようにならないのと同じように、書籍にしろスクールにしろ、結局は学習する本人が何を得たかに帰結します。
あれもこれもと手を出したり、環境を整えることだけに満足せず、「なぜ」と「どんな」に沿った目的の達成に向けて頑張ってみてください。

実績(ポートフォリオ)を用意する

導入でお伝えしたとおり、自分の熱意を採用担当者に伝える上でも実績(ポートフォリオ)は必要になると思います。形式についても、個人的には何でもいいと思いますが、よくある形でいえばPDFや自前のポートフォリオサイトなどでしょうか。

最近では、ポートフォリオのためのサービスもあるようで、こちらを活用されている方も見受けられます。

また、Webサイトなど実際にコーディングまでしたものがあるのであれば、ブラウザ上から確認してもらうのもひとつの手です。
会社によってはソースコードまで見たいというところもあるので、その場合はGitHubなどを活用してもらえば大丈夫だと思います。

また、私自身が経験したことですが、ポートフォリオのためにどのような物を作ればいいか、実務未経験の時点では悩むポイントだと思います。
これも特に決まりごとがあるわけではありませんが、少しでも実務を意識した方がいいかと思います。

例えば、よく「架空のカフェのサイト」といったお題を見かけますが、実際の現場では(会社にも依りますが)カフェのサイトを作ることは多くありません。それであれば、架空のコーポレートサイトやアプリのLPなどの方が、より実践的なものとして相応しいかなと思います。

まとめ

私の主観が多くなってしまいましたが、Webデザイナーへのキャリアチェンジについてお話ししました。

最後となりますが、ここまで取り組んだ上でも、もしかすると業務内容や待遇面などで、納得がいく会社には入れないかもしれません。しかしながら、スキルや経験がない状況下では厳しいことも多々あり、ある程度の妥協は必要になるシーンはどうしても出てくるものだと思っています。
私自身にも言えることですが、仕事を通じて自己研鑽に努めながら、互いにステップアップを図っていきましょう。

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Author | Shiori Ikehara / 14,088views

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