株式会社大月真珠 www.otsuki-pearl.co.jp

Category | Works

Credit

Account Director : Kousuke Sakaguchi
Director : Yuri Torigaki
Designer : Ayaka Okamoto,Yuri Takeuchi
Engineer : Taku Matsumura
Photo:Kanji Yoshima

神戸から世界へ
真珠のトップシェアカンパニー

海の恵み、自然の賜物であり、神秘の輝きで人々を魅了する真珠。
皆様は、実は神戸が「真珠の街」と呼ばれ、真珠を世界中へ届けていることをご存知でしょうか。
株式会社大月真珠様(以下、大月真珠様)は1930年に神戸で創業以来、真珠事業を真摯に追求し、生産から加工、卸、販売まで、すべての工程に携わる体制を貫き続けておられる、まさに真珠のプロフェッショナルです。

新卒採用強化のためにリクルートサイトを制作する計画が進んでいた大月真珠様ですが、コーポレートサイトが10年以上前に制作されたものであったため、せっかくなら同じタイミングでリニューアルをするのはどうかというお話になったそうです。
同じ神戸市内の会社に依頼したいという思いで制作会社を探されていた中で、大変ありがたいことに弊社へコンペティションへのお声掛けをいただきました。
サイトの制作実績をご覧いただいたり、プレゼンテーションの機会をいただいたり、弊社事務所に見学に来ていただいたりと、じっくりご検討いただいた結果、この度コーポレートサイトのリニューアルを担当させていただくこととなりました。

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“大月真珠らしさ”とは

前述の通り大月真珠様は真珠に携わる事業を幅広く展開されており、それぞれの工程ごとに部署が分かれているのですが、今回サイト制作にあたって各部署の代表の方が集まりサイト制作のプロジェクトチームを結成してくださいました。
コンペティションでのプレゼンでは、10名近くのプロジェクトメンバーの方々が広い会議室にズラッと並んでおられ、思わず入室の一歩目を躊躇しそうになるほど、それはもうとてつもなく緊張したことを覚えています。
プレゼン後の質疑応答では1時間半にわたって皆様がご意見やご質問をくださり、一つ一つお答えさせていただきながら、サイト制作にかける高い熱量と自社への想いを強く感じました。

正式に制作がスタートした際も「まずは大月真珠を知ってほしい」ということで、各部署の方へのヒアリングや、代表取締役社長ある大月様へのインタビューのお時間をいただいたり、大月真珠様が出展しておられる神戸国際宝飾展、会社で取り組まれている兵庫運河真珠貝プロジェクト等イベントへの参加、社員食堂でのランチまで、ありとあらゆる形で「大月真珠ってどんな会社?」を知る機会をいただきました。
インタビューやふとした社員様同士の会話の中でよく出てきたのが「大月真珠らしい人」というワード。
同業の方や外部の方からよく言われるそうで、制作が始まったばかりの頃はまだあまりピンときていませんでした。

1日社内見学の場を設けていただいた時のことです。
各部署でどんな仕事をされているのかそれぞれ丁寧にご案内いただいたのですが、主に見学させていただいたのは、加工部という真珠を様々な基準で選別し、加工されている部署でした。
そこで衝撃を受けたのは、真珠に携わる工程のほとんどが手作業で行われているということ。
私たちがいくら目を凝らして見ても違いがわからない珠を、スタッフの皆様が見ると「これはピンクの色味が強い」「少し楕円形をしていますね」と瞬時に見分け、選別されていました。
自分の目を頼りに、一粒ずつ丁寧に細かく作業されている仕事風景に、ただただ圧倒されるばかりでした。

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その後、撮影も兼ねて伺わせていただいた三重県賢島の養殖場では、加工部に送り出される前の真珠について学ばせていただきました。稚貝から育て、より優秀なものへの選別が繰り返され、何年もかけてやっと真珠が誕生します。
養殖、そして加工と、数えきれないほどの人の目と手を介して、やっと世に送り出される真珠。

社員の方が口々に言う「大月真珠らしい人」の正体は、誠実で、根気強く、実直。そんなお人柄のことではないかと、大月真珠様を知っていく中で感じるようになりました。
真珠に対して真っ直ぐ向き合っておられる大月真珠様の“らしさ”を表現できるようなサイトを目指し、制作を進めていきました。

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川上から川下まで

サイト内に使用している写真は全てパートナーのフォトグラファーである 吉間 完次様 に撮影いただきました。
プレゼンでご紹介させていただいた時にご担当者様から「フォトグラファーはぜひ吉間様にお願いしたい」とのお言葉をいただき、吉間様も快く引き受けてくださったこともあり、今回ご協力いただくことに。
吉間様のお写真はウィルスタイルのスタッフ達も大好きなのですが、まさに大月真珠様のイメージを撮影していただくのにぴったりだ!と、社内でも盛り上がりました。
ご担当者様をはじめとするプロジェクトメンバーの方々と撮影シーンや構図、世界観やコンセプトなどを一つずつ細かく擦り合わせていき、撮影を行いました。

お伝えした撮影イメージと意図を素早く確実に汲み取ってくださり、現場でも臨機応変に対応くださった吉間様。現像されたお写真が送られてきた時はディレクターと一緒に一枚ずつ拝見しながら、あまりの美しさに感激したことを覚えています。
どのお写真をサイトに使おうかと、贅沢な悩みを抱えつつお写真の選定を行いました。

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「真珠の会社」と一言でいえば、一般的には小売のイメージをもつ方が多いのではないでしょうか。
しかし大月真珠様は小売がメインではなく、真珠を生み出すところから全てご対応されており、創業時から変わらず揺るがないこの一貫体制こそが大月真珠様の大きな特長であり、強みでもありました。
そのため、トップページでは宝飾品としての真珠のお写真はあえて多く使わず、イメージを重視した海の風景の写真や、各部署で働く方々の真珠に向ける真剣な眼差しなどを切り取り、使用いたしました。
また、事業紹介の部分では縦に事業を並べてスクロールアニメーションを付け、「川上から川下まで」というそれぞれの事業の内容がイメージしやすいようなデザインにさせていただいております。

養殖と加工の事業内容ページでは、それぞれの事業の中でも各工程で細かく業務が分かれているため、横スクロール(スマートフォンでは縦スクロール)で、プログレスバーを表示し、一連の流れがわかりやすいような見せ方にしております。

制作を終えて

今回ご担当者様として、また、プロジェクトチームのリーダーとしてサイト制作に取り組んでくださったのが総務部の植原様です。
植原様は旧サイトの制作にも関わっておられ、お問い合わせ前から社内で指揮を取り、新しいサイトのイメージや構成を考えてくださっていました。
制作が始まってからも打ち合わせや撮影には全て参加してくださり、どんなサイトにするのか、一緒にたくさん考えてくださった植原様。
一時期は顔を合わせない週がないほど、お忙しい中何度もお伺いさせていただきました。
至らない点ばかりだった私たちですが、植原様が居てくださったからこそ無事公開を迎えることができました。

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そんな植原様をはじめ、プロジェクトチームとしてご尽力くださった各部署のご担当者様、撮影に参加してくださったスタッフの皆様。
そして、お忙しい中何度も打ち合わせと撮影にご協力いただいたフォトグラファーの吉間様。
サイト制作へお力添えくださった皆様に改めてこの場で御礼をお伝えさせてください。
本当にありがとうございました。

サイト制作を通して大月真珠の皆様とのご縁ができたこと、普通に生活していたら知ることがなかったであろう真珠の世界を覗くことができたこと。
公開直前、今までを振り返りながら「1本のドラマに出来そうだね」とディレクターと話していたほど、記事内では語りきれないたくさんのエピソードが生まれた制作期間でした。
養殖場での帰り際、せっかくなので思い出に、と頂戴した「最高級にテリテリ(照り照り)のもの」とスタッフ様が呼ぶアコヤ真珠の貝殻を、自宅の棚に飾って小物入れにしています。
きっと何年経っても、見るたびに今回の制作のことを思い出すんだろうなと思います。

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大月真珠様のこだわりと魅力がたくさん詰まった本サイトが、一人でも多くの方々に届くことを心から願っております。

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