仁川学院高等学校同窓会 nigawa-alumni.jp
Credit
Director : Yuki Ikezoe
Engineer : Taku Matsumura
Designer / Engineer : Chiho Rokukawa
卒業生同士の年代を超えた交流を
緑豊かな森林公園や武庫川など自然に恵まれた環境である、西宮市甲東園。小学校から大学まで様々な教育機関が集まる文教地区でもあります。
阪急甲東園駅から北へ徒歩10分ほど、閑静な住宅街に立地するのが、仁川学院高等学校です。
仁川学院高等学校は、キリスト教カトリックのミッションスクール。母体である仁川学院は、ポーランドから来日した修道士、コルベ神父により1950年に設立されました。「Pax et bonum(和と善)」を建学の精神とし、他者への思いやりや多様性を大切にされています。
今回、同校の卒業生にスポットを当てるオウンドメディアサイトの制作にあたり、仁川学院高等学校同窓会様(以下、仁川学院同窓会様)よりお声がけいただきました。
仁川学院同窓会様は2022年に発足10年目を迎え、5年毎に行われる大同窓会や20歳を迎えた卒業生を対象とした「成人の集い」など、多くのイベントを開催されています。
創立65年を超える歴史の中で、日本、そして世界で活躍する卒業生の魅力を伝えるためのウェブサイト制作をご提案させていただきました。
制作の背景
制作にあたって、同校卒業生であり同会副会長をつとめる藤田様とお打ち合わせを進めました。藤田様は電気工事業界の魅力を伝えるメディア「Amp」を運営されています。実は、このメディアサイトは弊社が制作させていただいたもので、有り難いことに藤田様からは2度目のサイト制作のお話をいただく運びとなりました。
ヒアリングをする中で、サイト制作に至ったポイントとして、大きく以下の3つが挙げられました。
- 同窓会に関わるコアメンバーを増やしたい。
- 卒業生同士のつながりを生み出すきっかけをつくりたい。
- 仁川学院の魅力をもっと多くの人に伝えたい。
同窓会の運営面においては、発足当初は各学年の幹事メンバーが関わっていたものの、近年では役員のみでの活動となっていました。また、仁川学院サイトのサブページとして、同窓会専用のページは以前から設けられていましたが、定期的な記事の更新は行われておらず、アクティブな発信はされていない状況でした。
このサイト制作を通して、情報発信の場を整えることで、少しでも仁川学院に興味を持ったり、運営に関心を持つ人を増やしたりと、同窓会活動そのものに活気をもたらしたいという期待が込められていました。
また、藤田様からは、卒業生同士のつながりを生み出したいという思いを伺いました。
「サイトを通じて卒業生の近況を知り、『こんな卒業生がいるんだ』という新たな発見ができるような場をつくれたら」
「年齢や性別に関係なく、何かあったとき気兼ねなく相談できる場として仁川学院でのつながりがあったら」
たとえ直接的な交流を生み出せなくても、仁川学院が卒業生の”家”となるような存在になりたい。
そんな藤田様の温かく、熱い気持ちが伝わってきました。
小さな焚き火をつくる
普段から交流のない卒業生同士につながりをもたらすのはなかなか難しいことです。そこで弊社からは、卒業生を対象としたインタビュー記事をメインとしたオウンドメディアサイトをご提案させていただきました。
サイトを通して卒業生の「今」をインタビューとして発信することで、人と人とのつながりのきっかけ(火種)をつくる。はじめは小さな火種でも記事を読んでもらうことで、燃え上がる炎(つながり)となるように。本サイトでは、このような人との結びつきを小さな炎と見立て、皆が集まる場所としての「焚き火」となる存在と位置づけました。
制作においては、
- 卒業生の小さなつながりを生む
= 読者の興味を引き、継続的に記事を読んでもらうための機能的な工夫 - 卒業生がいつでも帰ってこられる場所
= 仁川のイメージを大きく崩すことなく、学院を想起させるイメージ
この2つを軸として制作させていただきました。
サイトでは、仁川学院の雰囲気を少しでも感じ取って頂くために、学内の写真を多く用いました。広場に高くそびえ立つ宇宙軸(モニュメント)や、ステンドグラスからの柔らかな光が印象的な小聖堂、パイプオルガンとキリスト像が美しくも厳粛な雰囲気を感じさせる講堂など、卒業生の方が懐かしく思うような、仁川学院を象徴する様々なスポットを撮影させていただきました。また、サイト全体の色は、校章などにも用いられている青紫をメインカラーとし、仁川学院らしさを感じさせる色使いを意識しています。
機能面では、記事ごとの閲覧数の表示や、人気記事をランキング形式で紹介。また、各記事にタグをつけることで関連するキーワードで記事を絞り込める仕様としました。各記事ページの下部には、関連する記事をランダムに表示させるなど、ページ内での回遊率を上げ、より多くの記事を見てもらえるような工夫を施しました。
制作を終えて
サイト公開後は、卒業生の皆様のご協力のもと、コツコツと記事を掲載いただいています。記事が追加されるたびにサイトが卒業生一人ひとりの色で彩られていくようで、これからもっと素敵なサイトに育っていくのだろうなとわくわくした気持ちでいっぱいです。
私自身も記事を拝見し、仁川学院で過ごした数年は人生において決して長くはないけれど、そこで得られた経験や思い出は卒業生皆様の人生に深く刻み込まれているのだなと強く感じました。
このサイトの記事を読むことで、卒業生の「今」を知って勇気づけられたり、仁川での日々を少しでも思い返してもらえるきっかけとなれば嬉しく思います。
また、サイトにまつわるご不明点やご質問、更新ごとがある際は、弊社サポートチームが中心となりお手伝いさせていただいております。公開後も安心して運営をしていただけるよう、少しでもお力添えできれば幸いです。
最後になりましたが、制作中多大なるご協力をくださった、仁川学院高等学校同窓会役員・事務局の皆様に心から御礼申し上げます。本サイトが仁川学院同窓会様の更なるご発展に寄与できましたら幸甚に存じます。