カワサキグリーンエナジー株式会社 kgen.co.jp
Credit
Designer : Yuki Ozawa / Ryuya Fujita
Illustration : Yuri Takeuchi
Engineer : Taku Matsumura
まちの明かりが未来を照らす。
こんにちは、ウィルスタイルの藤田です。 今回ご紹介するのは、カワサキグリーンエナジー株式会社様(通称:KGen /ケージェン様)。川崎重工グループの一員として、地域で出たごみをクリーンな電気に変え、再び地域に還元する「電力の地産地消」をはじめ、工場や公共施設などを対象に、地球に優しい電力供給サービスをご提案されています。
同級生タッグでサイトリニューアルに挑む
以前、弊社でWebサイトを制作させていただいた川重商事様からのご縁で、「関係会社のホームページをリニューアルしてほしい」とお声がけいただいたのが今回のプロジェクトの始まりでした。
実は私、前職でエネルギー関係の仕事をしていたこともあり、お問い合わせをいただいたときは個人的にとてもワクワクしていました。とはいえ、日本を代表する大きなグループ企業様。「きっとカッチリとしたお堅い会議になるのだろうな」と、少し緊張しながらお客様先の会議室へ向かいました。
しかし、そんな予想は良い意味で裏切られました。窓口をご担当いただいた髙見澤様と遠藤様は、とてもフランクで気さくなお人柄。和やかな雰囲気の中、つい話し込んでしまいました。さらに打ち合わせの中で、遠藤様と弊社ディレクターの鈴木、そして私が1998年生まれの同級生だという嬉しい偶然が判明! 髙見澤様からは「このHP制作は遠藤にとっても改めて会社を知る良い機会であり、窓口として対応していくというチャレンジでもあります」という熱い想いと、「同年代同士で良いものを築いていただければ」という身に余るお言葉をいただきました。 「同級生で絶対にいいものをつくるぞ!」と、これから始まるプロジェクトがますます楽しみになったのを覚えています。
等身大のKGenを知ってもらうために
お話を重ねるうちに、既存のWebサイトが抱えていた課題がみえてきました。 2021年の会社設立時に急ピッチで制作されたこともあり、ページ数も少なく、取り組まれている事業の全貌が伝わりづらい状態でした。また、タイムリーな情報発信に課題があり、運用面の負担も大きかったそうです。
今回のリニューアルの最大の目的は、川崎重工グループ内や自治体・市民の皆様に「KGen様が何に取り組んでいるのか」を知っていただくこと。そのためには、「重工」から連想される、硬く、重たい印象を取り払う必要がありました。 しかし、クリーンな電気供給の仕組みづくりという目に見えにくいお仕事をされている都合上、撮影も難しく、「サイトで何を見せたら取組が伝わるか」という壁にぶつかりました。
そこで私たちは、KGen様のことをもっと深く知るために、髙見澤様と遠藤様にインタビューをお願いしました。創業からの歩みや、今後の展望を伺う中で見えてきたのは、底抜けに温かく、熱い「人」の魅力でした。さまざまな組織から集まったメンバーが、ノウハウもないまま暗中模索で事業を立ち上げてきたこと。立ち上げ直後の、赤字が続いた苦しい時期を全員で必死に乗り越えてきたこと。そして何より、臼井社長の存在です。「分からないことは素直に分からない」と部下にも同じ目線で問いかけ、自ら手を動かし背中で見せる。そんな社長だからこそ、「この人のために頑張ろう」と全員が結束する。大企業の一部でありながら、まるでスタートアップのような風通しの良さがそこにはありました。
KGenの「これまで」「いま」「これから」を重ねて
インタビューを通じて感じたKGen様の歩みを、私たちは一つのキャッチコピーに込めました。
立ち上げ当初、真っ暗な道を明かりで照らすようにもがきながら進んできた過去。 電気の地産地消事業をはじめとしたクリーンな電気供給に取り組む現在。 クリーンなエネルギーの拡大を通して、地球の未来を明るく照らしてゆくこれからの姿。 KGen様の過去・現在・未来が重なるような言葉をご提案させていただきました。そんなプロセスを経て出来上がったサイトがこちら。
「地域への寄り添い」 をイラストで表現
サイトのビジュアルデザインについては、親しみやすさ・事業内容の伝わりやすさを最優先に考えました。 当初はキービジュアルにごみ処理場などの写真を使用する想定だったものの、検討を進める中で、KGen様が取り組まれている事業、そして最も大切にしている「地域への寄り添い」を表現するためには、イラストの方が適しているのではないかと考えるようになりました。社内調整のうえ、サイトデザインを手掛けた尾沢とは別に、イラストが得意なデザイナーの竹内にも協力してもらい、キービジュアルにイラストを使用することをご提案しました。イラストには、公園や学校、家族の暮らし、そしてごみ収集車など、市民の日常風景を取り入れながら、まちで出たごみが電気となり、再びまちへ還っていくサイクルを表現しています。
「ポスターもお願いします!」
サイトのデザインをご提案したタイミングで、嬉しいお言葉をいただきました。 「ごみ処理場に掲示するポスター制作も、ぜひお願いできないか」 Web制作を通じて私たちの提案を信頼してくださった証のように感じ、チーム一同、より一層身の引き締まる思いでした。
このポスターの役割は、KGen様が電力の地産地消支援を行っているごみ処理場を訪れる市民の方々へ、「自分たちが普段出すごみがクリーンな電気となり、公共施設の電源として役立っている」ことを伝えること。 Webサイトが「KGen様の活動」にフォーカスしているのに対し、ポスターはあくまで「自治体様の環境活動」としての紹介です。それぞれの役割と目的を整理した上で、サイトとはあえてトーンを変えたデザインをご提案しました。
また、掲示場所を訪れる幅広い層に届くよう、2つのターゲットに絞って制作しています。 大人向けには、取り組みの詳細やCO2削減効果をロジカルに伝えるデザインを。一方で小学生向けには、「ごみ」が地球に優しい「電気」に変わる不思議な仕組みを、視覚的に楽しく学べるデザインを。
自治体様を含め多くの関係者が関わるプロジェクトでしたが、髙見澤様が各所のご意見をうまくまとめてくださったおかげで、非常にスムーズに制作を進めることができました。Webというデジタルの世界を飛び出し、リアルな場でも地域の皆様にKGen様の想いを届けるお手伝いができたことを、心から光栄に感じています。
おわりに
今回のサイトリニューアルは一つの節目ですが、KGen様の挑戦はここからが本番です。電力の地産地消事業を中心としたクリーンエネルギー拡大の過程において、私たちはこれからも単なる制作会社ではなく、事業の拡大を共に支える良きパートナーとして、その歩みに伴走し続けたいと考えています。
最後になりますが、お忙しい中、私たちの提案を常に前向きに受け止め、並走してくださった髙見澤様、遠藤様に心より感謝申し上げます。KGen様が生み出すクリーンな電気が、これからも日本中のまちと未来を明るく照らしていくことを、いちファンとして応援しております。