神戸ヤクルト販売株式会社 kobe-yakult.co.jp
Credit
Director : Mizuka Chikahisa
Designer : Yuri Takeuchi
Engineer : Chiho Rokukawa
Photo : Knot photography
はじめに
こんにちは、デザイナーの竹内です。
兵庫県神戸市を拠点に三田、但馬の広いエリアでヤクルト商品を届けておられる神戸ヤクルト販売株式会社様(以下、神戸ヤクルト様)。今年、70周年という大きな節目を迎えられる中で、ウェブサイトのリニューアルとあわせて看板の制作もご依頼いただきました。
この記事では、制作過程でのエピソードを交えながら、神戸ヤクルト様の魅力をご紹介したいと思います。

まずは「神戸ヤクルトを知る」ところから
制作のはじまりは、何よりもまず「神戸ヤクルトを知る」こと。
商品自体はもちろん知っていたけれど、実際にどのように届けられ、どんな想いで販売されているのかはまったく知らず、私自身も“お客さま”の立場でした。
そんな中、ヤクルトレディさんの1日に密着させていただくことに。
冷たい風が吹く冬の日、センターを出発し、地域のお客さまのもとへと商品を届ける姿をそばで見させていただきました。
最初に驚いたのはその運動量!
一日中デスクワークをしている私からすると、驚くほどよく歩きます。
どのお宅に伺っても、お客さまに笑顔で対応されるヤクルトレディさん。 お客さまの中には「今日もありがとう」「寒いのに来てくれて嬉しい」と声をかけてくださる方もいて、ただ“商品を届ける”ことにとどまらない、温かい信頼関係を垣間見ることができました。

寒さを感じさせないヤクルトレディさん。
別の日には、ヤクルトレディさんたちが集まり、勉強会を行う「シェアリング」にも参加させていただきました。地域のニーズや商品の特長を学び合うその場は、とても真剣。
お客さまに対する想いの強さや、丁寧な仕事への姿勢に触れ、私たちも背筋が伸びるような気持ちになりました。
また、70周年の記念パーティーにもご招待いただきました。神戸に集まったヤクルトレディさんや社員の皆さまの笑顔とエネルギー。地域に根ざし、世代を越えて愛されてきた歴史を、肌で感じる時間でした。

マネージャーの説明を聴くヤクルトレディさんたち。
看板に込めた想い
今回、神戸ヤクルト様の本社入口に設置される大きな看板のイラストも担当させていただきました。これまでウェブサイト用の図や装飾などを担当することが多かった私にとって、実際に印刷され、たくさんの方々の目に触れる作品を描くのは、嬉しさと同時に大きなプレッシャーもありました。
だからこそ、制作の最初にヤクルトを“体感”し、現場で働く方々とふれあえたことは、自信を持って取り組むうえでとても大きな助けになりました。
看板のイラストでは、兵庫県の北から南までの風景を描きながら、ヤクルトが地域の日常に溶け込んでいる様子を表現しました。
通学途中の学生さんや、地域の方が立ち止まり、「ここ、うちの近くだ!」「あ、ヤクルトがあった!」と声を上げてくれたら嬉しいなと思いながら、制作しました。

ぜひ好きな商品を探してみてください。
届ける人の姿を
ウェブサイトの制作では、先に制作した看板のイラストを活かしながら、地域との関係性を感じられるデザインを心がけました。
弊社のパートナーであるフォトグラファーのKnot photography東様にご協力いただき、特にキービジュアル(トップページの3枚のお写真)は、ヤクルト様の事業の象徴ともいえる「人」「地域密着」をテーマに撮影。

左:何気ない家族の朝食風景。何気ないけれど温かなひととき。
中央:地域のお客さまへ商品を届けるヤクルトレディさん。地域を支える存在です。
右:ビル街で働く人々へ笑顔とともに商品を届ける姿が印象的でした。
また、今回のコーポレートサイトには、看板で制作したイラストがさまざまな箇所に登場しています。ウェブサイトだからこそできる演出として、イラストがところどころでちょこちょこ動くようなアニメーションも加えています。
私の一番のお気に入りは404ページです。
子どもたちがヤクルトのまわりでかくれんぼ
そのほかにも、お問い合わせページなどにもアニメーションを入れておりますので、ぜひいろいろなページを訪れてみてください。
おわりに
神戸ヤクルト様の制作を通じて、ヤクルトという商品が、ただの飲み物ではなく「人と人とをつなぐ存在」だということを実感しました。
どんな日でも、笑顔で商品を届けてくれるヤクルトレディさんたち。それを支え、地域に根ざした仕組みを丁寧に育ててこられた神戸ヤクルト様。その姿勢に触れ、私たちも“想いを届ける”という点で、少しだけ近づけたような気がしています。
また、今回のサイト制作がはじまった際、社長とご担当者様にブログがサイトの鍵になりますとお伝えしたところ、次の打ち合わせではなんと「つなぐ課」に2名の社員を採用されたとお聞きしました。作って終わりではなく、これから育てていくサイトだからこそ、メンバーが増えたとお伺いした際は、とても嬉しかったです。
今ではその「つなぐ課」が中心となり、ブログを通じて地域の皆さまとヤクルトをつなぐ活動を積極的に行っておられます。詳しくはブログ記事「社員同士を、そして地域の皆さまと会社をつなぐ仕事」をぜひご覧ください。
社員同士を、そして地域の皆さまと会社をつなぐ仕事
https://kobe-yakult.co.jp/recruit/interview04/70周年という節目にご一緒できたこと、心より感謝しております。これからも、神戸ヤクルト様が地域で愛され続ける存在でありますように。

ウェブ制作に尽力してくださったつなぐ課の皆さま