こんにちは、デザイナーのタイ トウオンです。
気温が下がって過ごしやすくなる10月、秋も深まり、落葉樹は黄色と赤に彩られる頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
私のところにはまだ秋が訪れることなく、夏が続いています。
10月でも暑いのが台湾で当たり前になっていましたが、ここ数年地球温暖化が進むことで更にひどくなったような気がします。そういえば、「2060年になったら台湾にはもう冬がない」と、この間新聞のタイトルになりました。本当かどうかを疑う気持ちでいながら、そんなサイエンスフィクションみたいなことにシンプルに恐怖を感じました。
さて、前回のブログで私は台湾からテレワークしていることを少しお話しましたが、実際には今でもコロナでなかなか日本に入国できず、初出勤から完全テレワークで働かせていただき、今月で5ヶ月目に突入しました。テレワークは今のご時勢に相応しい働き方として、時間を効率的に使えること、自分のスペースで働けることなど、数多くのメリットを実感しましたが、その反面、戸惑うこと、慣れないことも多くありました。
今回は私がこの数か月間のテレワーク生活で、ぶつかった悩みとその対処法を3つご紹介させていただきたいと思います。少しでもテレワークに不安を感じている方や慣れていない方のご参考になれば幸いです。
Table of contents
仕事モードに切り替える方法
テレワークを始めるにあたって最初に直面した問題は、仕事モードへの切り替えがうまくできないことでした。
通常の出社でしたら、家を出る準備や通勤時間で気持ちを整理し、自然に仕事モードに切り替えることができますが、仕事とプライベートの境界線が曖昧になるテレワークなら、さっきまで部屋でのんびりしていた気分なのに、「さあ、仕事しよう!」と瞬時に気持ちを切り替えることがなかなか難しいでしょう。
私自身も始業時間になっても気持ちの切り替えができず、慌ててパソコンを開いて仕事を始めたことが何度もありました。切り替えのスイッチを入れるタイミングと方法が人それぞれですが、私の場合は、なるべく出社の準備と同じことをしたいので、始業時間の15分前に、通勤服に着替えて、コーヒーを一杯淹れることで仕事モードのスイッチを入れます。通勤服に着替えて身だしなみを整え、目覚めしのコーヒーをお供に、気を引き締めて一日の仕事をスタートします。
服を着替えることとコーヒーを淹れること、正直どちらも大したことではないですが、するとしないでは気持ちの差が大きいと、この数か月間で実感しました。自分にルールを課すほどではないですが、マイルーティンを作ることで、気持ちよく仕事モードに切り替えることができると思います。
タイムマネジメント
一人でパソコンに向き合って仕事する際に、人の目がないので緊張感が湧きませんし、家族の話し声などの雑音が気になり、どうしても集中力が切れてしまう時がありました。
気が散る状態が続いてしまうと、倦怠感を感じやすくなったり、思考力も低下したりして、なかなか効率よく仕事をこなすことができませんでした。集中力を高めるために、作業用BGMを流すや適度の糖分を摂るなど、色々な方法を試した結果、時間管理術を活用することが一番効果的です。
私が実践しているのは「ポモドーロ・テクニック」という時間管理術です。
一つの目標を細かいタスクに分割し、25分間の作業時間と5分間の休憩時間を1ポモドーロとしてタイマーをかけ、繰り返して作業をする仕組みになります。一つひとつのタスクとポモドーロを設定するのが面倒に感じますが、時間管理のアプリを使えば、その手間が省けます。
そこで私が使用しているのはFocus To-Doというアプリです。
チラシデザインの仕事を例にして、実際の使用シーンは以下になります。
- 目標を細分化し、タスクを作る。
- ポモドーロの予定数を決める。
- タイマー画面に入り、集中モードを設定。
- タイマーを押し、作業開始。
25分間の短時間で一つのタスクを完了させられるよう、他のことに気を散らす暇がなかったし、集中力が途切れたこともなかったため、本気で作業を取り組むことができました。2、3時間をかけて一つの目標を達成するより、25分という限られた時間で少しつづ作業する方が私に合っているようです。また、先にポモドーロの予定数を決めることで、一つの作業の所要時間を事前に把握でき、一日のスケジュールが立てやすくなります。
コミュニケーション不足を解消
最後に、テレワーク中で一番の悩みでも言えるほど、今だに私の最大なミッションであるコミュニケーション不足について少しお話させていただきます。
初出勤からテレワークなので、最初は面識のない先輩との会話すら怖くて、わからないことがあった時も、疑問を感じた時もその場ですぐ伝えることができず、後で言うつもりでしたが、テレワークでタイミングを逃しやすく、後回しになってしまうことが多かったです。そして大したことでもないのに、時間が経つにつれてますます言えなくなって、結局ストレスが溜まっただけでした。
思うことを言わなかったらその考えが無かったことのようになってしまいます。それはもったいないですし、誰のためにもなりません。こういった経験を通して、うまくコミュニケーションを取るには、自分の思うことを正直に伝えるのが一番大事だと気づきました。
また、業務連絡以外、仕事と関係ない雑談も大切なコミュニケーションだと感じました。
同じ空間でいると、業務中でちょっとした雑談をすることが簡単にできます。しかし、テレワークではひとりで作業する場合が多いですし、他の人の状況が見づらいため、話したいのになかなか雑談できるタイミングが掴めないでしょう。
人と話せないことで、孤独感を感じてしまったり、仕事のモチベーションが下がってしまったりすることがこの数か月間のテレワークでとてもよく分かりました。この悩みを解消するために、何か良い方法がないかと代表の坂口と相談したら、月一回必ず誰かを雑談に誘うことをお勧めしてくださいました。
雑談をするために人に時間を割いていただくのが、私にとってはかなりハードルが高いことですが、勇気を振り絞って一回誘ってみたら、今まで抱いた孤独感が吹き飛んできて、何気ない会話を楽しんでいたり、そこで元気をいただいたり、明日も一緒に仕事を頑張りましょうとポジティブに考えられるようになりました。
また、雑談を通して、相手の新たな一面が発見し、実際に離れていても、距離が縮まったような気がします。お互いのことを理解し合うことで、今後のコミュニケーションもよりスムーズにできるではないかと思います。
おわりに
テレワークで仕事してからもうすぐ5ヶ月間が経ちます。
正直に言えば、今でも不便を感じていたり、「テレワークだから仕方ない」で挫折したことが多いですが、テレワークの理想と現実の差で落ち込んでもその差は埋められなく、逆に広がるだけなので、理想に近づくためには、自分から行動しなければ何も変わりません。そこでまず、テレワークで感じた困難が今にしかできない大切な経験としてポジティブに捉えることから努めて参ります。
これからも自分なりの対処法、また楽しみ方を見つけ、試行錯誤をしながらテレワークとうまく付き合っていきたいと思います。どうか引き続き暖かい目で見守っていただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう。